– 日・UAE、アンモニア火力で大阪万博に電力 首脳合意へ [2023/07/16更新]

日本とアラブ首長国連邦(UAE)は共同でアンモニアを燃料とした火力発電を始める。UAEが環境負荷の低いアンモニアを提供し、日本の設備で発電する。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)への電力供給をめざす。

岸田文雄首相が17日に訪問先のUAEでムハンマド大統領と会談し、気候変動を巡る共同声明に盛り込む。経済産業省とアブダビ国営石油会社(ADNOC)も共同事業に関する合意文書を結ぶ。

ADNOCが製造時に発生した二酸化炭素(CO2)を地下に貯留するなどして相殺した「ブルーアンモニア」を日本に送る。ADNOCは三井物産などと組んで25年にブルーアンモニアの量産開始を計画しており、同社との連携による輸出を想定する。

火力発電は燃料の100%をアンモニアでまかなう。IHIが政府が脱炭素事業を支援するためにつくった「グリーンイノベーション基金」を活用して発電設備の開発を進めている。大阪・関西万博までに本格稼働させる。

発電容量は2メガワットをめざしており、およそ1400世帯分の年間消費量をまかなう規模を見込む。万博開催期間に限った電力供給で協力する。

100%アンモニア由来の火力発電は現在、世界で日本勢だけが実証を進めている。実際の施設などで利用される電力を供給するのは世界で初めてとなる可能性がある。(引用:日経デジタル)

関連