– ウクライナ大統領、サウジ皇太子と会談 訪問を要請 [2023/05/19更新]
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、訪問先のサウジアラビア西部ジッダで同国の実力者、ムハンマド皇太子と会談した。ウクライナ側によると、ゼレンスキー氏はジッダで開いたアラブ連盟首脳会議に招待されたことに謝意を示し、ムハンマド皇太子にウクライナへの訪問を要請した。
ゼレンスキー氏はアラブ連盟首脳会議に出席するため、同日サウジ入りした。同氏はムハンマド皇太子に、ウクライナに侵攻するロシアとの戦いについて報告。提案しているロシア軍のウクライナからの撤退などを条件とする和平案について説明した。
ムハンマド皇太子がウクライナの領土保全や主権を支持しているとも指摘し、謝意を伝えた。ムハンマド皇太子はゼレンスキー氏に、ウクライナへの投資や同国の復興について関心があると語った。
サウジは欧米が主導した対ロシア制裁には加わっていない。サウジのファイサル外相は2月にウクライナを、3月にロシアをそれぞれ訪問するなど中立的な立場を示す。ロシア側とのパイプを生かし、ウクライナとロシアの捕虜の交換を仲介するなどの役割も果たした。
ゼレンスキー氏は19日、アラブ連盟の首脳会議でも演説し、アラブ諸国にウクライナへの支援や停戦案への支持などを訴えた。連盟の首脳会議には、ウクライナ侵攻でロシアへの支持を明確にしているシリアのアサド大統領も出席した。
ゼレンスキー氏は主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)に出席するため、サウジから日本に移動する見通し。21日にはウクライナ情勢に関する討議に加わる。(引用:日経デジタル)