– ムーディーズがUAE銀行の見通しを「プラス」に引き上げ [2024/3/25更新]

 ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、多角化の取り組みとその結果としての力強い経済成長を背景に、UAEの銀行の見通しを安定からプラスに修正した。UAEの実質国内総生産は2023年の3.1%から2024年には4.6%拡大すると予想されており、非石油経済は今年推定4.5%成長し、銀行の業績を下支えすると格付け会社は水曜日のレポートで述べている。ムーディーズは「継続的な経済成長は借り手の返済能力を支援するだろう…銀行の強力な資本バッファーは、概して安定した最終利益を背景に少しずつ増加するだろう」と述べている。

 エミレーツ経済は新型コロナウイルス感染症による景気低迷から力強く回復し、2022年には7.9%成長し、恒常価格で1兆6,200億ディルハム(4,410億ドル)と11年ぶりの高成長を達成した。それ以来、堅調な成長の勢いを維持している。「非石油経済がUAEのGDPの73%を占めており、これはUAEにとって史上初」とムーディーズは述べている。

 ムーディーズのAVPアナリスト、バディス・シュバイラット氏は、「アラブ首長国連邦の銀行システムにとって見通しが明るい方向に変わったのは、高い景況感と構造的要因に支えられ、非石油実質GDPは2024年もなお堅調な4.5%成長すると予測している」と述べている。ムーディーズは、経済多角化の取り組みの中で、サウジアラビアの銀行セクターの見通しも依然として明るいと述べている。政府支援プロジェクトに対する融資需要により、アラブ世界最大の経済圏の銀行にとって融資実績が改善し、大きな利益を生み出すことが期待されている。

 サウジアラビアは、石油から多角化するビジョン2030戦略の一環として、非石油経済に多額の投資を行っている。その一環として、5,000億ドルの未来都市ネオムやリヤドの巨大なエンターテイメント・スポーツプロジェクトであるキディヤなど、数多くの巨大プロジェクトを構築している。湾岸協力諸国の銀行の見通しは依然として安定しているとムーディーズは述べている。

 ムーディーズの上級副社長兼マネージャーのニティッシュ・ボジナガルワラ氏は、「湾岸協力会議地域全体における当社の銀行見通しは、非石油経済の継続的な成長と下支えとなる経営状況を反映している」と述べている。
(引用:The National News)

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